ディレクター
中島 北陽

採用サイトでは、求人条件だけでなく「働く人・環境・考え方」を写真とコンテンツで伝えることが重要です。伝え方と更新しやすさの設計ポイントをご紹介します。
採用サイトを制作するとき、「会社の魅力を伝えたい」というご相談をよくいただきます。
仕事内容、給与、福利厚生、休日など、求職者が知りたい情報を掲載することはもちろん重要です。
しかし、それだけでは会社ごとの違いが見えにくくなってしまうことがあります。
採用サイトでは、求人情報だけでは伝えきれない、
どんな人が働いているのか。どんな環境で仕事をしているのか。どんな考え方を大切にしている会社なのか。
といった情報を、写真やコンテンツを通して伝えることが重要になります。
今回は、私たちが採用サイトを制作するときに意識している「伝え方」と「運用」の考え方をご紹介します。
採用サイト制作でも、最初からページ構成を決めるわけではありません。
まず伺うのは、採用について現在どのような課題を抱えているのかということです。
たとえば、
など、企業によって課題はさまざまです。
また、「どんな人に応募してほしいのか」によっても必要なコンテンツは変わります。
若手社員を採用したいのか、経験者を採用したいのか。
現場スタッフなのか、管理職候補なのか。
まず採用ターゲットを整理した上で、どんな情報を伝えるべきかを考えていきます。
給与や勤務時間、仕事内容など、条件面の情報はもちろん重要です。
一方で、求職者が企業を比較するときには、それ以外にもさまざまな情報を見ています。
たとえば、
といった情報です。
こうした内容は、募集要項だけではなかなか伝えられません。
そのため採用サイトでは、社員インタビュー、座談会、数字で見る会社、働く環境紹介など、会社の中を具体的に想像できるコンテンツを組み合わせていきます。
掲載内容が固まっていない段階でも問題ありません。現在の採用課題やターゲットを伺いながら、必要なコンテンツから一緒に整理します。
採用サイトでは写真も重要なコンテンツです。
もちろん、明るくきれいな写真であることは大切です。
ただし、それ以上に私たちが意識しているのは、その会社で働く姿を想像できる写真になっているかということです。
たとえば社員紹介なら、プロフィール写真だけではなく、実際に仕事をしている様子や社員同士で会話している場面もあることで、その人や会社の雰囲気が伝わりやすくなります。
職種によって必要な写真も変わります。
オフィスワークであれば、打ち合わせやデスクでの業務風景。
接客業であれば、お客さまと接している様子。
ものづくりの会社であれば、実際の現場や設備。
サイトのデザインが完成してから写真を当てはめるのではなく、どんな写真があれば会社の魅力が伝わるかをサイト設計の段階から考えることが大切です。
必要に応じて、制作スケジュールの中に撮影も組み込んでいきます。
採用サイトでは、社員インタビューを掲載することも多くあります。
ただし、社員紹介ページをたくさん作れば、それだけ会社の魅力が伝わるわけではありません。
重要なのは、どの職種・年代・立場の社員に登場してもらうと、求職者が会社を理解しやすいかということです。
たとえば、
若手社員からは入社理由や入社後のギャップ。
中堅社員からは仕事の面白さやキャリア。
管理職からは組織やチームの考え方。
というように、立場ごとに役割を持たせることで、同じような内容のインタビューが並ぶことを防げます。
写真と同じく、インタビューも「載せること」が目的ではなく、求職者に何を伝えるためのコンテンツなのかを整理して制作します。
採用サイトは、公開後も情報が変わり続けるサイトです。
募集職種が増えたり、募集を終了したり、新しい社員が入社したり、制度が変わったりします。
そのため、制作時には「どの情報を自社で更新したいか」も確認します。
たとえば、
などは、社内で更新できるようにCMS化しておくと運用しやすくなります。
一方で、会社の理念や採用メッセージなど、頻繁に変更しない情報まで複雑な更新画面にする必要はありません。
更新担当者や頻度に合わせて必要な機能を決めておくことで、公開後も採用担当者が運用しやすいサイトになります。
採用サイトを新しく作る場合、既存のコーポレートサイトとの役割分担も重要です。
会社概要や事業内容など、すでにコーポレートサイトに詳しく掲載されている情報を、採用サイトでもすべて繰り返す必要はありません。
採用サイトでは、
「働く人」
「仕事」
「職場」
「キャリア」
といった採用に特化した情報を充実させ、企業としての基本情報はコーポレートサイトへつなぐ方法もあります。
逆に、採用活動の規模によっては、独立した採用サイトを作らず、コーポレートサイト内の採用コンテンツを充実させるだけで十分な場合もあります。
制作するページ数から考えるのではなく、採用活動にとってどんなサイトの持ち方が適切なのかから考えることが大切です。
採用サイトの目的は、ただ応募フォームへ誘導することではありません。
会社を知り、仕事を知り、働いている人を知った上で、
「ここで働いてみたい」
と思ってもらうための場所でもあります。
そのため私たちは、デザインだけでなく、掲載するコンテンツや写真、公開後の更新方法まで含めて採用サイトを設計します。
「採用サイトを作りたいけれど、何を掲載すればいいのか分からない」
「今の採用ページでは会社の雰囲気が十分に伝わっていない」
という段階でも問題ありません。
現在の採用課題やターゲットを伺いながら、必要なコンテンツから一緒に整理していきます。
ディレクター
中島 北陽